夜は短し歩けよ乙女

第20回山本周五郎賞受賞、第137回直木賞候補、2007年本屋大賞第2位の「夜は短し歩けよ乙女」。書店で中村佑介のイラストが目を引き、いつか読むかもしれないと思っていた本を読んでみました。ネット上のブックオフで200円で買い、文庫本を買ったつもりでいたが、届いたら単行本だった。

京都が舞台の学園恋愛+ファンタジー的な内容で、豊富な語彙と特徴のある文体で表現している。慣れてくると、僕の場合はどっぷりとハマれたので、中盤以降は一気に読み進める事ができました。僕は娯楽小説を読む場合は、文章に個性がある作品が好きなので、森見さんが書いた他の作品も読んでみたくなりましたね。

キャラ設定は良かった。容姿はイラストのままだとして、性格も可愛らしいヒロインの後輩がとても素敵で、特に言葉遣いがよかったですね。こんな女性を射止めるのは、競争率も激しく、難易度も高そうだが、恋する人は強いですね…苦難を乗り越えていく先輩のキャラも良かった。内気そうだが、土壇場では大胆で強い。最近、ヒロインが素敵な本をよく読んでいるような気がするが、なんか僕が見ている現実とは乖離していて、このキャラ設定自体が、本の内容よりファンタジーに感じて仕方がないのです(笑)

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作。

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