ソチ五輪でジャンプの葛西選手が、個人種目で見事に銅メダルを受賞した。そんな葛西選手が、海外でLegendと称され、多くの人達からリスペクトされているといった話題が、最近連日のように報じられている。
勝ち続ける意志力の著者である梅原大吾氏も格闘ゲームをプレイする人達の間で神、Legendと称され、「世界一 長く賞金を稼いでいるプロ・ゲーマー」としてギネス認定もされている。
そんな氏の初の著書である勝ち付ける意志力は、氏の半生を描いた自伝的な内容がストーリーとしても珍しいので楽しく読めるだろうし、ファン的な視点で読んでも嬉しい内容にもなっていた。ただ、いくら梅原さんの考え方がこの本で読めたとしても…一つのことに情熱を注ぎ続ける人生も、勝ち続ける意志力(参考になる点は多々ある)もだが、簡単には真似できる事ではないと思った。それは、多くの時間を必要とするから。したがって、一生かけてでもやりたいような強い夢を持ってる人なんかには、とてもハマる内容なんじゃないだろうか。
評価されるまでの長い道のり
氏は1981年生まれで、現在33歳。この本が世に出た時は31歳だ。ゲーマーだけでなく多くの人達に知れ渡るまでに相当な時間がかかっているのが分かる。アーケードゲームのゲーム情報を扱った雑誌・ゲーメストだと、90年代に誌面にも名前は出てきているはずで、彼が書いたこのような本を読みたかった…そして、Legendと評価したファンも長い時間待ったんじゃないかと思う。ちなみに90年台半くらいは、まだモデムでインターネットに接続していたような時代で、情報が簡単に手に入るような時代でもなかった。
勝つ事と、勝ち続ける事の意味を明確に切り分けて、勝ち続けるには、考えたり、変化して成長を続けるといった事が大切だと主に述べてあるが、このような事は、けっこう普遍的な内容だと思うので、自分自身で辿り着けたりする事もあるだろうし、実践している人も多々いるんじゃないだろうか。短期間の間では。冒頭で氏を真似できない理由として挙げた、勝ち続ける意志力には、多くの時間を必要とする事だが…著書の中でさらりと書いてあった…。
「その努力は10年続けられるものなのか?」自問自答してみるのがいい。甘過ぎることもなく、厳しすぎるわけでもない。10年続けられる努力であれば、ちょうどいいと言える。
そもそも10年間継続して何かを成すという事があまりない…(笑)そして、意外と自分の事すら分からないもので、10年経ってみて、何気ない事がずっと継続できていたりする事に、結果論的に自覚する事だってある。
好きな事があるのは幸せなことだ。
自分の気持ちをひとつの対象に100%向けられるのは幸運だと言える。
僕はここがとても重要だと思う。強烈に好きなものがあると、自然に努力の仕方を身につけてしまうものだと思うから。
余談だが、ストIV以降から、家庭用ゲーム機でオンライン対戦ができるようになり、僕も氏と対戦をした事がある。戦績としては2勝4敗だ。対戦する事の嬉しさもあるが、実際に自分の力がどれだけ通用するんだろう?と、勝負なのでもちろん勝つつもりで戦った。目の前で、えっ!?って思うプレイを目の当たりにした時は嬉しかったですね。というか、学生時代に、こんな日が来るとは思わなかった。
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