イヴの時間 劇場版
サカサマのパテマが面白かったので、吉浦康裕監督の別の作品を見ようという事で、レンタル屋の中をフラフラしてたら、「これでしょ?」ってイヴの時間を奥さんが手にとっていた。またも、予備知識もなかったために、パッケージの女性の絵が好みだなあ?今度は恋愛物語か?くらいにしか思ってなかったので別に期待して見たわけではなかった。でも、これもよかった!というわけで、以下、イヴの時間についての感想。

ストーリー

ロボット倫理委員会の影響で、人々はアンドロイドを“家電”として扱う事が社会常識となっていた時代。頭上にあるリング以外は人間と全く変わらない外見により、必要以上にアンドロイドに入れ込む若者が現れた。彼らは“ドリ系”(※Android Holic=アンドロイド精神依存症)と呼ばれ、社会問題とされるほどである。高校生のリクオも幼少の頃からの教育によってアンドロイドを人間視することなく、便利な道具として利用していた。ある時、リクオは自家用アンドロイドのサミィの行動記録に「** Are you enjoying the time of EVE? **」という不審な文字列が含まれている事に気付く。行動記録を頼りに親友のマサキとともにたどり着いた先は、「当店内では、人間とロボットの区別をしません」というルールを掲げる喫茶店「イヴの時間」だった。

見終わって、すぐさま、続きが気になって仕方がない状況に...。で、検索してみたら、元々、ネット上で公開されていたイヴの時間「ファースト・シーズン」(各話約15分:全6話)を編集して完全版にしたものが劇場版らしい....ということは「セカンド・シーズン」もあるのか?と思ったが、まだ作品として公開されていないみたいだヽ(;´Д`)ノ

人間やロボットの心に焦点が絞られて、関係性に苦悩する人間やロボットが描かれているのがいいなと感じたが、この手の問題をテーマとする作品ってあるよなあ?と、すぐに三大SF作家であるアイザック・アシモフのI,Robotを思い浮かべたが、調べてみると、実際にオマージュという事でいいんだろう。ロボット工学三原則も要所要所で出てきた。奥さんもなんか聞いた事がある的な事を言ってたが、I,Robotからだと思う。

セトロ:なに仕方ないさ。人間誰だって相手を傷つけることはある。
リクオ:どういう意味ですか?
セトロ:気に障ったかな?
リクオ:僕が人間だから、ヤな奴だってことですか。
セトロ:おもしろいことを言うな、君は。
ロボットなら絶対相手を傷つけないとでも?
何が相手を傷つけるのか、そう簡単にわかることじゃない。 その時どう考える。
どうすれば傷つけずに済むか、何を理解すればいいのか。
言葉にすれば、身も蓋もない話だな。

この会話が印象的だったが、フレーム問題を包括する会話になっている。

続く...

と、書きはしたが、あまり触れないでおこう.... この作品は、ストーリーにも随所にミステリがあり、気になった部分を紐解こうとすると、答えが分からない部分も多くて推測する事になる。これをやりだすとキリがなくなるのでしたヽ(;´Д`)ノ というか、見てない人はかなりオススメできる作品だと思う。