memo

diary201609

コンビニ人間を読んだ

文藝春秋9月特別号に掲載されている芥川賞受賞作であるコンビニ人間を読んでみた。ここ最近、辞書を片手に歴史を扱った本をばかり読んでいたので、本ってこんなに読みやすいものだったか?と思うほど、さくっと読めた。たぶん2時間くらいで読んだと思う。

主人公の視点が自分と似ていたというか、読み始めてすぐにアスペルガーとか自閉症の類だという事を感じた。そんなわけで感情移入しながら読めたので、けっこう楽しく読みはしたが、人間関係を構築していく上で自分が変化していくことや、他人に修復されてしまい、平均化されてしまう事を改めて考えると、自分とは何者なんだろう?と自問してしまう事になった。

ただ、いろいろ考えされられる一方で、この作品自体にどんなメッセージが込められているのかは、よくわからなかった。コンビニ、職業差別、使い捨てられる人材、村社会、結婚、アスペ...的を絞りきれないテーマが含まれており、複雑な現代社会で生きる人を投影した作品だというのはたしかだ。


2016-09-14 00:00 tags:読書芥川賞